2013年6月29日土曜日

宮城名取市・福島飯館村の苦悩・公民館長視察研修旅行について

平成25年度公民館長県外視察研修が6月27、28日の2日間にわたり実施されました。
研修先は宮城県名取市、福島県飯館村を対象に
1.東日本大震災における災害の状況と避難所の運営について
2.災害後の復興状況について
3.放射能災害の教訓について
以上の3つをテーマにして開催されました。

27日、貸し切りバス2台で参加者60名が6;30市庁舎裏手を出発しました。
途中、有磯海、米山、阿賀野川SAで休憩しながら磐梯熱海ホテル華の湯で昼食となりました。
ホテル華の湯
案内板
昼食しながら懇談
ロビーからの眺望
昼食後、磐越自動車道、東北自動車道を経由して15:00名取市役所に到着して被災状況等について講演を聴講しました。
最初に金沢市派遣の吉田主幹の挨拶
講演に先立って被災後金沢市から行政の応援部隊として派遣されている吉田主幹(建築指導課)が紹介されました。吉田主幹は6代目の応援者で、教育委員会所管の施設関係業務を担当しておられると紹介されました。
これに続いて学務専門員八森氏から被災状況について説明が行なわれました。

被災状況をプロジェクタで説明
被害が大きくなった要因に
1.チリ地震津波警報が無用であったこと
2.防災無線が使用不能だった
3.停電
4.地震発生後津波来襲まで1時間の間があったこと
にあると説明されました。また、避難所において種々苦労したこと、中学生が大活躍したこともアピールがありました。
この後、参加者から供出のあった義捐金をお渡しし、閖上地区に向かいました。
閖上中学校前で合掌
閖上地区の家屋流出は98%と甚大な被害が発生した場所です。
校舎に入り屋上から被害状況を視察しました。
無残な風景に息を飲む
瓦礫は処理済みであったが・・・・
昨夜(28日)、たまたまNHK特集で名取市長の奮闘や復旧方針を巡る地元住民の葛藤が放映されていました。住民意見がまとまらないため方針決定が遅れており、復旧の難しさを浮き彫りにしていました。
視察が終わり宿泊場所である飯坂温泉吉川屋に向かいました。
ホテルでの会食と懇親会
私にとっては館長の顔と名前が判別できるのがまだ数名のみ。このような機会を通じて1日も早く皆さんの顔と名前が一致できるように努力したいと思います。
部屋に帰って私を含め6名の皆さんと雑談しました。皆さんから千坂公民館は活動が活発だとお褒めの言葉を頂きました。公民館定例会を毎月行なっていることについても素晴らしい!と。
翌28日9;00から福島県飯館村長菅野義人氏の講演が予定されていましたが、文科省で表彰式出席のため、従妹の菅野村議が代理として「原発事故と避難継続中のいま 村を語る」と題して講演が行われました。
菅野村議の講演
菅野氏は「ただちに健康被害は生じない」と政府が発表したことについて、不信感を持つ住民が多いこと、高レベルの放射能を浴びた妊婦の不安が特に大きいと話されました。
亡くなった両親の夢を見たことがないのに、処分した子牛の姿を夢に見て、忘れることができない無念の心境の吐露もありました。
心を打つ講演が終わり、会津若松市の会津藩校日新館に向かいました。
会津藩校日新館入り口
先ず広大な敷地と大規模に復元された藩校に驚きました。
正門
建物のほんの一部
藩校の教育方針等について熱弁
「什の教え」は5,6歳から教え込まれ、藩校には600名の若手武士が勉学に励み、吉田松陰が見学に訪れたこと、学校給食制度が導入されたことなどが説明されました。観るもの、聞くもの全てが驚きの連続でした。
公民館連合会の昼食
大河ドラマ「八重の桜」好評で観光客で大賑わい
以上を以って研修が終わり、無事19;30金沢に到着しました。
ハードスケジュールの研修旅行でしたが、私にとって大変有意義な旅行でした。学んだことを今後に生かしたいと思った次第です。